そして、そのために、誰もヘクザ館の塔へ近寄らせぬよう、空から威嚇射撃《いかくしゃげき》をやったのだ。修道僧たちは、おそらく、蒼《あお》くなって、自分の部屋でちぢこまっていることだろう。ああ、なんという、傍若無人《ぼうじゃくぶじん》の悪虐振《あくぎゃくぶ》り!
 少年探偵団の同志五人、それに戸倉老人と秋吉警部が、いきをこらしてカーテンのかげにかくれていると、知るや知らずや、やがて忽然《こつぜん》として、塔のなかへ入ってきたのは、木戸に仙場甲二郎それにつづいて机博士、最後が覆面の四馬剣尺。ヘリコプターが照らす探照灯《たんしょうとう》の光のために塔のなかは、昼よりもまだ明るいのである。一同はいま、ヘリコプターから縄梯子《なわばしご》づたいにおりてきたのであろう。脚が少しフラついていた。
「やい、机博士」四馬剣尺はヨチヨチとした足どりで、聖壇のまえまで近寄ると、われがねのような声で怒鳴《どな》った。
「さあ、いよいよ宝の山へやってきたぞ。いまわしが手を下せば、宝はたちどころにわしの手に入るのだ。どうだ。うらやましいか。貴様もおとなしくしていれば、少しはわけまえにあずかれるのに、わしを裏切《うら
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