そうだ、そうだ、牛丸君、さっきの部屋へかえろう」
「さっきの部屋へかえってどうするんや」
「警察へ電話をかけて、お巡《まわ》りさんにきてもらうんだ。さっき小玉君のお父さんにいわれたろう。自分が子供であることを忘れちゃいけないって。だからお巡りさんに電話をかけて猫女と小男をつかまえてもらうんだ」
二人は、そっと、チャンウーの店の屋根からすべりおりると、ビルディングの非常梯子を、脱兎《だっと》のごとくかけのぼっていった。
空かける悪魔《あくま》
春木、牛丸君たちの、少年探偵団が電話をかけたとき、ちょうどさいわい、警察にいあわせたのは秋吉警部《あきよしけいぶ》。
秋吉警部を諸君もおぼえていられるだろう。チャンフー事件の担当者だが、その事件が進展せず、どうやら迷宮入《めいきゅうい》りをしそうな模様に、業《ごう》を煮《にや》していたおりからだけに、少年探偵団からの電話をきくと、こおどりせんばかりによろこんだ。
「よし、それじゃこれからすぐいく。ときに君たちは何人いるんだ」
「はい、少年探偵団は同志《どうし》五人であります」
「それじゃね、みんなで手分けして、万国堂《ばんこくどう》
前へ
次へ
全242ページ中206ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング