うと、この月世界の人間も、かなり高い文化を持っていたのではないかと思われる。だから月人は、ばかになりませんよ」
カンノ博士のことばに、正吉は今までにない感動をおぼえた。月人は、きっと実在するのにちがいない。
ハンカチーフの研究
やっとのことで、装甲車隊は、宇宙艇「新月号」が待っているところへ帰りつくことができた。
「ああ、よく帰って来たね」
「ずいぶん心配していたよ。ここに残っている私たちは、ついに悲壮《ひそう》なる最後の決心をしたほどだ」
「いや、心配させてすまなかった。みんな、助かったよ。ありがとう。ありがとう」
迎える者も迎えられる者も、ともに涙をうかべて、抱きあった。
装甲車は、すぐさま宇宙艇の中に格納《かくのう》せられた。
マルモ隊長は、厳重な見張をするように命令した。それは、例の月人たちが、いつ逆襲《ぎゃくしゅう》してくるか分からなかったからである。
トロイ谷で掘って来たルナビゥムは、大切に倉庫へしまいこまれた。
「どうだい。今日|採《と》ってきたルナビゥムだけで、これから火星を廻って、地球へもどるのに十分だろうか」
隊長は、機械長のカコ技師にき
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