んで行き、枯れていった。しかし動物の中で、文化の進んでいた者――つまり人間でしょうね、この人間たちは早くも身をまもることを考え、その仕事にとりかかった。どうしたか分からないが、その人間たちの子孫は今も月世界の中に住んでいると考えられないこともない。たとえば、地中深くもぐりこんで、地熱を利用して生活し、あるいはまた別に熱を起し、空気を作り、食物を作って相当高級な生活をしているのではあるまいかとも考えられる」
「でも、その頃の人間は、あまり文化が進んでいなかったのでしょう」
正吉のねっしんな質問だ。
「いや、そうともいえない。五千年以前における人間の文化のことは、ほとんど知られていないが、それより以前に住んでいた人類がすばらしい文化を持っていたことが、方々から出る遺跡によって、ぼつぼつ知られはじめている。そういう古い文化民族は、ふしぎにもみんな全滅しているのが多いらしい。どういうわけで絶滅したのか。おそろしい流行病にやられたか、洪水や氷河期のような天災でやられたのか、とにかく何かのおそろしい事件のために絶滅したらしい。しかも、何度もこんなことが、別々の時代にくりかえされたらしい。それを思
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