は前のとおり装甲車に分乗し、急いでトロイ谷《だに》をはなれた。
一号車の中で、マルモ隊長を中にして、カンノ博士などの幹部や正吉が、今日とつぜん現われた怪しい相手について、意見をのべあった。
「地球をくいつめた強盗団の一味ではないでしょうか」
「彼らはみんなばかに力が強かったですよ。そしてからだもずっと大きく見えた」
「すると何国人《なにこくじん》のギャングかな」
「いや、あれは、われわれの世界の人間ではないと思う」
そういったのは、マルモ隊長だった。
「地球をくいつめた強盗団ではないとおっしゃるのですか」
「うん。早くいえば、月人だと思う。つまり月世界に住んでいる人間なんだ」
「それは、おかしいですね。月は死の世界で、冷《ひ》えきっています。そして空気もなければ水もない。それなのに、月の世界に住んでいる人間があるんですか」
これは正吉の質問だった。
すると、マルモ隊長は、にっこりとうなずいて、
「もっともだ。そういう疑問を持つのは。だがね、この死の世界と見える月にも、あんがい生物が住んでいられるかもしれない。実は今までわしは、月世界には生物なしという考えでいたので、今日まで問題
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