にをするつもりだい」
正吉が、うしろの巨木の林をさしていう、その巨木は、地球の木とはちがい、ぼそぼそしたやわらかい下等な植物のように見えた。それはどことなくスギナやシダるいに似ていた。しかもその幹はたいへん太いものがあって、人間が四、五人手をつないでも抱ききれないほどのものもあった。キンちゃんは、その木のそばへ行ってみたいというのだ。
「あっしゃね、あの木が、料理をすれば、けっこう食べられるように思うんだ。ちょいとそれを調べてみたくてね。もし、うまく火星料理ができたら、第一番にお前さんに食べさせてあげるよ。だから、ちょっと行って下さい」
「ひとりで行くのは、こわいのかい」
「こわいことはないさ。しかし気味がわるいんでね」
「じゃあやっぱりこわいんじゃないか。おかしいなあ、大人のくせに」
正吉はキンちゃんについて、林の方へ歩いていった。ほんとうは、正吉も気味がわるくてしかたがない。
「ねえ。あっしゃどういうわけか、身体がふわふわしてしょうがないんだがね」
「それは重力が小さい関係だよ」
「そうですかねえ。なんだか水の中を歩いているような気がするよ。さっき、石につまずいてひっくりかえっ
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