撃出来るね」
「そうです、大佐どの。第一に、マルノウチ一帯へ、一|噸《トン》爆弾を三個、半噸爆弾を十二個、叩きつけます。それから、シナガワ附近シンジュク附近とを中爆弾で爆撃し、頃合いを計って、ホンジョ、フカガワ附近の工業地帯を爆破し、尚《なお》、余裕があれば、ウエノ停車場を、やっつけて仕舞います」
「よろしい」リンドボーン大佐は、このとき長身を、すっくり伸して、直立し、厳然《げんぜん》と、命令を発した。「爆撃用意!」
「爆撃用意!」モンストン少佐は、伝声管の中に、割れるような声を、吹きこんだ。「マルノウチ爆撃用意!」
 アクロン号の、中央部に配置せられた、爆弾は、電気仕掛けで、安全装置が、バタバタと外されて行った。爆撃手は、照準《しょうじゅん》鏡のクロス・ヘアーに、丸の内の中心部が、静かに動いてくるのを待った。
「適宜《てきぎ》、爆撃始め!」
 リンドボーン船長は、いよいよ、敵国の都に、二十噸の爆弾を、叩きこむことを、命じたのだった。
 照準手のところへは、鸚鵡《おうむ》がえしに、高声器が、モンストン少佐の号令を、送ってきた。
「爆撃始めッ!」
 丁度《ちょうど》、その途端に、照準は、
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