仕事熱心だなあ」
「そんなに苦労してとったフィルムが、いつ世界の人の眼にとまるのだ。永久にこの宝島に葬《ほうむ》りさられるとも限らないのだよ」
 張が重々《おもおも》しい声で死の予告をした。
「それは僕らが死ぬということにきめているからだよ。僕らは助かる。そして文明社会に帰れる。帰った翌日にこの映画はもう封切られるのだ。ニューヨーク劇場にしようか。それとも、ワシントン劇場にしようか。僕はそれまで考えているんだ」
「夢のような話だ。奇蹟のむこう側の物語だよ、君のいうことは」
「いや違う。明日の事を、僕はいっているんだ。大統領をはじめ朝野《ちょうや》の名士を多数招待して封切《ふうぎ》る場合はとてもすばらしいぞ。僕はケンと一しょに舞台にのぼる。嵐のような拍手だ。ケンが恐竜島の探検談を一席やる、僕がつづいて島の生活について語る。そして映画についての説明をする。人々はただ驚嘆《きょうたん》のうちに僕らの行動をたたえるだろう。リンドバーグのように、ベーブ・ルースのように、僕らは世紀の英雄になるのだ」
「やめてくれ、ダビット。その話は帰りの船の中で聞こうじゃないか」
 ダビットは不平そうだった。だが
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