恐竜島
海野十三
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)運命《うんめい》
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)今|筏《いかだ》にしている
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(例)[#「ないでしょうか」は底本では「ないでょうか」]
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ふしぎな運命《うんめい》
人間は、それぞれに宿命《しゅくめい》というものをせおっている。つまり、生まれてから死ぬまでのあいだに、その人間はどれどれの事件にぶつかるか、それがちゃんと、はじめからきまっているのだ。
運命はふしぎだ。
その運命のために、われわれは、思いがけないことにぶつかる。夢にも思わなかった目にあう。そしてたいへんおどろく。
自分の宿命を、すっかり見通している人間なんて、まずないであろう。それが分っていれば、おどろくこともないわけだ。
宿命が分らないから、われわれは死ぬまでに、たびたびおどろかされる。そしてそのたびに、自分の上におちて来た運命のふしぎさに、ため息する。
わが玉太郎《たまたろう》少年が、恐竜島《きょうりゅうとう》に足跡《あしあと》をつけるよ
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