「そうだ、さ、力を合せて」
 希望の光はいよいよ明るくなった。もう一息だぞ。
「よいしょ、よいしょ」
 疲れもどこかに吹きとばせとばかり、四人は力をいれた。
 綱は少しずつではあるが、うごくようだ。
 五分、十分、二十分。
 水は胸から首へひたひたとせまってきた。
 ともすると疲れのために手の力がぬける。身体中が冷さのためにしびれる。力を入れたはずの腕の力もいつかぬけてくる。
 どの位だろう。
「や、うごいたぞ」
 それからはわけはなかった。
 綱はずるずるずるずるとのびてきた。
 瞬間、どうっという小音が一同の鼓膜《こまく》をうった。
「水が流れた。助かったぞ」
 今まで四人の周囲をひたひたと包んでいた水が、一つの流れとなって、勢よく四人の前を通りすぎていった。
「綱を引いたので、岩がゆるんだのだな」
「岩がゆるんだんじゃない、もっと深い穴がこの先にあったんだぞ、その口をふさいでいた岩を、われわれがどけたのだよ」
「それも綱をひっぱったためなのにちがいない」
 四人はともするとおしながされそうな水勢《すいせい》の中に、かたくだきあっていた。
「おいそうだ。僕らはこうしちゃいられな
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