だ。
「ちょっと、あ、これ、なんだろう」
「たこでもとったかい」
ダビットだ。
「いや、ちがう、ケン小父さん、ちょっと、これなんでしょう」
「これじゃ僕にもわからないよ、どうしたんだい」
「今、手にあたったものがあるんです」
「だから何がさわったんだよ、じれったいなあ」
ダビットが近づいて来た。ケンも近づいてきた。
「あ、痛い、あケンか」
二人は暗闇《くらやみ》の中でおでこをぶっつけあった。
「もう少し強くぶつかると、眼から火が出るところだった」
「その火で見とどけようという寸法だったのかね」
「小父さん、これです。僕の手にさわって、ええ、それ、ね、なんでしょう」
「ぬるぬるしているね」
「長いものですよ」
「まてよ」
ケンは両手で、玉太郎のにぎっているものをおさえた。
「うん、こりゃ、むずかしいぞ」
「ね、なんでしょう」
「うん。綱だ。綱に苔《こけ》がついてぬらぬらしているが、たしかに綱だ」
「綱ですって」
「綱が、どうしてこんなところにあるのだろうね、ケン」
「そりゃ、これから考えるんだ」
不安な中にも、みんなの心の中には希望の光がともった。
「太いのですか」
張がたず
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