いた方がいい。それを隠しても、君の勲功《くんこう》は隠し切れないのだ」
「好きなようにしたまえ」
僕もこのとき、前途《ぜんと》の大計画を思って、大興奮《だいこうふん》を禁ずることが出来なかった。事実上、僕が海底にトロ族の新興都市を作るその指導者になるんだ。そしてヤマ族の海底都市と連絡をつけて、ここに海底連合大居住区を建設するんだ。それから双方の文化を交流し――。
「そうそう、出発の前に、ぜひとも君に会わさねばならない人があったのを忘れていた」
とカビ博士が、いいだした。
「僕にぜひ合わせるんだって。それは一体誰だい」
「ふふふふ」
とカビ博士はひとり笑いをしてから、
「おどろいてはいけない、君の妻君《さいくん》だよ。君の夫人だよ」
「ええッ、僕の妻?」
僕はおどろいた。全くおどろいた。じょうだんではない。本当は僕はまだ生徒なんだ。妻君なんかがあってたまるものか。そのことをカビ博士にいうと、彼はせせら笑った。
「なんという頭の悪いことだ。君は本当は生徒かもしらんが、この海底都市では、君、年齢《とし》をとっているんだから、君に妻君があってもなんにもふしぎじゃない」
「だって僕は、影
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