オンドリのところへいって同じようなことをきいた。
「だめですね。これ以上、譲歩できません」
とオンドリは冷やかにいった。
「もっとも、わしは始めからこの協定は不成功に終ると思っていました。ヤマ族は全く無反省《むはんせい》です。われわれトロ族がこれまでに蒙《こうむ》った惨禍《さんか》に目を向けようとしない。そしてわれわれを無視して、無制限に侵入して来る。はなはだ遺憾《いかん》だが、こうなれば一戦を交える外《ほか》ないです」
オンドリは、トロ族の好戦的態度を自らの言動の上に反映して、いよいよ強いことをいうのだった。
僕は全くいやになった。悲鳴をあげた。こんなに和平のために努力しているのに、力およばず、両者はだんだん離れて行き、そしてますます態度は硬化し、前よりもずっと正面衝突の危険が感じられてくるのだ。
僕にいわせると、どっちも病気にかかって、熱にうかされているようなものだ。なんとかして解熱させたうえでないと、どつちも冷静になれないのであろう。僕は、ついに道に行きづまって、神に恵《めぐ》みを乞《こ》うた。
はたしてそれは神の御心《みこころ》に通じたかどうか僕には分らないが、とにか
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