でに四五日かかった。それは彼らが、海底都市における生活になれないためと、そしていろいろな気づかれが重なったせいであった。
「いかがですか、オンドリ氏。もうすこしは空気の中の生活になれましたか」
僕は、五日目にそのことをたずねた。それは市長たちが一日も早く会談を始めたくて、カビ博士に毎日のようにさいそくをしているからだった。
「ああ。ようやくなれて来たが、あまりながくここに逗留《とうりゅう》していると、病気になるね」
オンドリ氏は、気密兜《きみつかぶと》の中から、そういった。
彼ら五名は、いつでもこの気密兜を被《かぶ》り、気密服をすっぽりと着ていなければならなかった。この兜《かぶと》と服の中には、海水と、そして特別な気体とがはいっていた。それは彼らの呼吸になくてはならないものだった。彼らが身体をうごかしたとき、兜の透明板《とうめいばん》の中で、海水がしぶきをたてるのが、よく見られた。
またこの兜や服は、彼らの裸身《らしん》にかかる圧力を、ちょうど適当に保っていた。これがないと、いつも圧力の高いところで生活していた彼らは圧力の低い空中ではとても生きていられないし、身体がたちまち気球
前へ
次へ
全184ページ中167ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング