世界的考古学者また生物学者として称《たた》えられ、また海底のそのまた底までさぐって魚人代表を連れてかえったその勇気と辛抱づよさとその人徳をも賞めあげられた。
カビ博士は、時に僕と目をあわせると、くすぐったそうに笑った。
(どうも具合《ぐあい》がわるいよ。ほんとは、みんな君の手柄なんだからねえ)
僕は、博士のちぢれた髭《ひげ》がくすぐったい笑いのために、ふるえるのを見るのは愉快であった。あの気むずかしい博士は、今や学界といわず市民たちからといわず、尊敬のまとになってしまって、二十四時いつも彼らの前へひっぱり出されているので、むずかしい顔なんか五分間もしていられないのだ。それは彼にとって、むずがゆい苦しさにちがいない。
僕は、このお祭さわぎの中に、すこしも表面に立っていない。そのわけは、僕は日かげの身で、表面には立てないのだ。僕は、表向きに名のりをあげると、ただちに逮捕せられて、例の海底牢獄《かいていろうごく》へぶちこまれるにきまっている。僕はカビ博士の努力によって、ようやく考古学の標本または実験動物として、この世界に逗留《とうりゅう》を黙認されている次第《しだい》だ。
だから、こ
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