から考えて、彼らを暴民と呼んでさしつかえないだろう、たとえ彼らが憤激《ふんげき》すべき理由を持っているにしろ……。
「君は、僕に何を求めるのかね」
僕はたまりかねて、傍《そば》にいて僕の手首をしっかり握っているオンドリにいった。
「あのとおり同胞は激昂《げきこう》しているんだ。尋常《じんじょう》のことではおさまらないだろう。同胞たちは君の姿を見て、一層|刺戟《しげき》されたのだ。同胞たちは、日頃の忍耐を破って、ヤマ族の海底都市襲撃を叫んでいる。あれ、あの通り……」
オンドリにいわれなくても、僕にも彼らの好戦的な叫びは、さっきから耳に入っている。困ったことになったものだ。
「海底都市の人たちは、自分たちの進めている海底工事が、このように君たちトロ族に惨害を与えていることを知らないのだ。知ってりゃ即座《そくざ》にやめるにちがいない。だから君たちは海底都市を襲撃する前に、先ず事情を海底都市へ申し入れるべきだ。及ばずながら僕はその使者の一人となってもいいと思う」
「遅い。もう遅い。われわれの同胞はあの通りの大激昂《だいげきこう》だ。君は……君は気の毒だが、われわれの門出《かどで》の血祭だ。
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