しまった後で、どこからか海水がどっと侵入して来たときには、僕はたちまち土左衛門《どざえもん》にならなくてはならない。
「じゃあ、勝手にしたまえ」とオンドリは、いった。
「とにかくこんなにたくさんのわれわれの同胞《どうほう》が、海底の下わずか百メートルのところに住居をもっているんだ。分ってくれたろうね」
「これが住居か。ほら穴みたいだが……」
「第一|哨戒線《しょうかいせん》についている同胞なのだ」
「ははあ、ここが第一哨戒線か」
「こんな余計なところへ住居をあけなければならなくなったのも、元はといえば、君たちヤマ族のあくなき侵略に対抗するためだ。……こんどは別のところを見せる。こっちへ来たまえ」
 オンドリが僕の腕をかかえて立上った。すると魚人たちは奇声《きせい》を発して左右にとびのいた。そのまん中の道を、オンドリと僕とが歩いていった。
 正面の壁に、とつぜん明るい光がさした。と思ったらそこは狭いトンネルの入口であることが分った。
 僕たちはその中へはいっていった。
 僕はふしぎなものを見た。いやふしぎな出来ごとにあった。というのは、そのトンネルの穴が、すぐ向こうで行《ゆ》き停《どま》
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