くだ》ろうと絶対安全だ」
「でも当分僕は……」
「それにわしは、折入って君に相談したいことがあるんじゃ。それも早くそれを取決めたいんだ。だからぜひ行ってくれ」
いつになくカビ博士が下手から出て、僕に懇願《こんがん》せんばかりであった。そういうとき、僕が博士のいうことをきいておかないと、僕が困ったときにどんな目にあうかもしれないと思ったので、僕は遂に同意した。すると博士は非常に喜んで、顔中の髭を動かし、満面に笑みを浮かべた。その笑顔を見ていた僕は、ふと別の顔を思い出した。
(ふしぎだなあ。カビ博士の顔と辻ヶ谷君の顔とは、非常によく似ているところがあるが……)
水圧嵐《すいあつあらし》
カビ博士は、僕を愛艇メバル号へ案内してくれた。
メバル号は、メバルのような形をした潜水艇で、深海の水圧にもよく耐える構造をもっているのだと博士は説明し、艇の横腹《よこはら》についている扉をあけて、僕に先に艇内へ入れといった。
扉は三重になっていた。つまり三つの区画を通らないと艇内に入れないのだ。おどろくべき用心である。しかしこのあたりの深海圧は、しばし潜水艇を、卵を外から叩いたように、
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