いますか」
「そうですか。では……では、宿泊所へ案内して頂きましょうか。私は、早く博士にお目に懸《かか》りたいのでしてね」
「よろしゅうございます」
門衛は、別なところへ、電話をかけた。そして、副長の命令により客人《きゃくじん》のため室を用意するようにいった。
「今、宿泊所の女が迎えに参りますから、ちょっとお待ちを」
仏天青《フォー・テンチン》は、礼をいって、鞄《かばん》を下に置いた。
「なかなかここは眺望《ちょうぼう》もいいし、そして広大ですね」
「そうです。ここは王立《おうりつ》になっているのですからなあ」
そのうちに、だんだんあたりは薄暗《うすぐら》くなった。
「どうしたのか、宿泊所の者は……」
門衛は、窓から伸びあがって、奥の方を見ていたが、
「あ、来ました。さあ、どうぞ」
砂利《じゃり》を踏む音が聞えた。エプロンをかけた若い女が、迎えに来た。仏は、その女の顔を見たとき、もちっとで呀《あ》っと叫ぶところだった。その女も、愕《おどろ》いて、思わず足を停めた。
「おい、ネラ。ドクター・ヒルの紹介の方だから、さっきいったように、丁重《ていちょう》にナ」
「は、はい」
ネラ
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