ケットの巨体が砂をけちらしながら、四五百メートル先の草原に着陸しました。
「おのれ、分捕ってくれるぞ」
 兵曹長は、猟犬のようにかけだしました。

     2

 ついに、生きのこりの隊長機のロケットが、着陸したのです。小浜兵曹長は、そこまで四五百メートルの間を、一秒でもはやくかけぬけようと大地をけったそのとたん、
「おやっ、あぶない。これはいかん?」
 とさけぶなり、兵曹長は、だあっと地上にうちふしました。
 だだだぁん、どんがらからから。
 ものすごい光が見えたとおもうと、たちまち天地もくずれるような爆音です。ひゅうっばらばらと風をきってとびくるのは、爆弾の破片でありましょう。兵曹長は、いちはやく、頭上からおちてくる爆弾に気がついたので、その破片にやられないため、地上にからだをふせたのです。
 ものすごい爆撃は、なおもつづきます。一体どうしたことでしょうか。
 実は、それは隊長機の最期の場面だったのです。隊長機は、ずいぶんがんばって、秘密艦隊やその空中部隊と、戦《たたかい》を交えましたが、あべこべ砲のためついに自分がひどくやっつけられ、その生命とたのんでいた磁力砲がこわれ、使えな
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