り笑いました。
3
小浜兵曹長がかくれていた丘の上の見張小屋の方へ近づいてくる人影が、意外にも怪塔王らしいとわかって、兵曹長は、小屋をとびだしました。
(うまく怪塔王のうしろへ出ることができれば、ちょっとした格闘のすえ、怪塔王を捕えることができるはずだ。怪塔王さえ捕えてしまえば、いくら怪塔ロケットがあったとしても、またこの白骨島に根拠地があったとしても、怪塔王たちは俺に降参するよりほかあるまい。うん、これはじつにすばらしい考えだ。よし、怪塔王を捕えてしまえ)
小浜兵曹長の胸は怪塔王を生けどりにした後のうれしさで、わくわくいたしました。
彼は見張小屋を後にし、岩の間をつたわって、だんだん山をおりていきました。
ときどき岩かどから、怪塔王の様子をうかがいましたが、どうやら怪塔王はまだこっちに気がついていないらしく、しきりに地面をさがしていました。
(よしよし、この調子なら、いましばらくは、きっと気がつかないことだろう。さあ早く怪塔王のうしろに廻ろう)
小浜兵曹長の追跡は、いよいよ熱をくわえて来ました。こんなことは軍艦の帆桁《ほげた》から下りるより、ずっとやさしいこと
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