じめしていました。
「ははあ、これでみると、俺はとうとう怪塔王の一味のため、俘虜《ふりょ》になって、穴倉かどこかへほうりこまれたのにちがいない。ちぇっ、ざ、残念だ。無念だ。帝国軍人が俘虜になるとは、この上もない不名誉だ。それに、憤死した青江三空曹の仇も討たないうちに、こんな目にあうとは、かえすがえすも残念だ――なんとかして、俺はここを破って、自由な体になってやるぞ」
 小浜兵曹長は、ばりばり歯がみをして、奮闘をちかいました。
 その時、どうしたわけか、小浜兵曹長の頭の上の方から、青い光がさっと照らしつけました。

     2

 頭の上から、さっと照らしつけた青い光!
「おやっ――」
 と、小浜兵曹長は、上を見あげました。
 すると、下から二十メートルもあろうと思われる高い天井に、一つの青電灯がついたことがわかりました。
 それと共に、今小浜兵曹長のいる室内の様子が、青い光に照らし出されて、大分はっきりわかってまいりました。
 それは、実に細長い室でありました。まるで、煙突の中にいるような気がします。兵曹長の横たわっている所は、円くて、そして人間がやっと手足をのばして寝られるくらいの
前へ 次へ
全352ページ中251ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング