してやろう。当分、秘密艦隊の方へ出勤しなくてもよろしい」


   青い牢獄《ろうごく》



     1

 こちらは、白骨島です。
 勇士小浜兵曹長は、残念にも怪人団のために頭をけられ、人事不省におちいりました。
 それから後、兵曹長の身のまわりにはどんなことがあったか、それは彼には何もわかりませんでした。それからどのくらいの時間がたったか、はっきりいたしませんが、とにかく兵曹長はひとりで我にかえりました。気がついてみると、脳天がまるで今にも破れそうに、ずきんずきんと痛んでいるのです。
「ああ、痛い」
 さすがの兵曹長も、思わず悲鳴をあげました。そっと手をもっていってみると、そこの所は、餡《あん》パンをのせたように、ひどく腫《は》れあがっていました。
「ち、畜生。よくもこんなに、ひどいめにあわせやがったな」
 兵曹長は、目をぱっちりあけると、あたりをきょろきょろと眺めました。
「はて、ここはどこかしら」
 あたりは、電灯一つついていない真暗な場所でありました。そしてたいへん寒くて、体ががたがたふるえるのです。
 手さぐりで、そこらあたりをなでまわしてみますと、床は固く、そしてじめ
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