っ青な浪が噛んでいるのであろうとおもっていた小浜兵曹長の想像は、すっかり外れてしまいました。
 のこぎり山の向こうは、ちゃんと地ならしをしてありまして、りっぱな飛行基地のようです。おどろきはそればかりではなく、天下にただ一つとおもっていた怪塔ロケットが一つや二つどころか、みなで八台も並んでいたのです。
「これはたまげた。一体あそこはどういう人が持っている飛行基地なんだろう」
 飛行基地ではない、怪塔ロケット基地といった方が正しいようです。
 あのおびただしい怪塔ロケットは、一体誰のものなのでしょう。そしてまた、こんなところに集めておいて、なにをしようというのでしょうか。
 考えれば考えるほど、たいへんな秘密基地です。小浜兵曹長は、この地球のうえに、まさかこのようにたくさんの怪塔があろうとは、一度も考えたことがありませんでした。
「下りていってしらべてもいいが、もし俺がみつかればふたたび生かして帰してくれまいなあ。命はおしくないが、このような秘密基地のあることを、わが海軍に知らせるまでは、死んだり俘虜《ふりょ》になってはいけない」
 このとき小浜兵曹長は、海岸に翼をぶっつけて壊れてしまっ
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