つくづくながめました。それは全く妙な機械というよりいいあらわし方のない機械でありました。まずそれに似たものを思いだしてみますと、熱帯地方に棲《す》んでいる錦蛇という大きな蛇が、とぐろを巻いていて、そして鎌首をもちあげているところを考えてください。但し、その大蛇の首は一つではなく、七つの首をもっています。その首をよくみますと、それはラッパみたいに先が開いているのです。そのところは、ちょうど聴音機みたいです。それが横だおしになって、長く頸《くび》をだらんとのばしているのです。全体はすべて大小のちがいはあれ、管でできているので、蚯蚓《みみず》の化物のようでもあります。まことにふしぎな機械です。
これをじっとみていた塩田大尉は、だんだん息をはずませてきました。その顔色は、はじめは赤く、そしてのちには青くかわりました。
「塩田大尉。これはどうした機械なのですか」
一彦も、なにかしらぞっとするものを背中にかんじ、大尉のそばによっていきました。
「ふうん、これはね、多分大利根博士が研究中だといっていたあべこべ砲の一種らしい」
「あべこべ砲とは、なんのことですか」
あべこべ砲というのは、きいたこ
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