しました。
「なるほど、これは大発見だ。たしかに鍵穴にちがいないが、こんなところに鍵穴があるなんて、どういう仕掛になっているんだろう。しかし、みたまえ一彦君、この鍵穴はずいぶん大きいね。よほど特別製の大きな鍵をつかうのだ。どっかに、その鍵がおちていないかなあ」
 そういって大尉は、室内をまたきょろきょろみまわします。
 一彦は、それには答えないで、じっとその大きな鍵穴をみつめていました。

     3

 お猿の面の下にある大きな鍵穴!
 一彦少年は、しきりに考えています。
(どこかで、見たことのあるような鍵穴だが――)
 そのうしろに、塩田大尉の靴音が、こつこつこつときこえてまいりました。
「ざんねんだなあ。どこにもそんな大きな鍵はおちていやしないよ、一彦君」
「あっ、そうだ!」
 そのとき一彦は、とびあがって、さけびました。
「この鍵は、僕が持っています」
 塩田大尉は、びっくりしました。
「えっ、なんだって。君がこの鍵を持っているって」
「そうです。いまやっと思い出しました。これはあのお猿の鍵がはいるのにちがいありません」
「なに、お猿の鍵だって」
「ええ、そうです。それはね、
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