した。二人が室内にとびこむと同時に、どういう仕掛があるのか、室内にはぱっと明かるく電灯がつきました。
「うむ、なにからなにまで、最新式に作ってある」
塩田大尉は、感心しました。
「なぜ、こんな秘密室がこしらえてあるのでしょうかねえ」
「さあ、どういうわけだろうね。帆村探偵がいればすぐわかるだろうに」
といって、塩田大尉は、室内をみまわしました。ここはがらんとした室で、なんにもおいてありません。
「なんにも物がおいてないというのは、へんだね」
「へんですね。秘密室の中を、わざわざ空部屋にしておくなんて、へんですね」
一彦は、少年探偵きどりでいいました。
血痕《けっこん》の行方
1
「塩田大尉。これは、やはりなんかもっとたいへんな仕掛があるのじゃないでしょうか」
と、一彦少年は、がらんとした秘密室内をみまわしながらいいました。彼はいつの間に覚えたか、帆村の探偵術をまねしているようです。
「うん、なるほど。じゃあ一彦君、君はそっちをさがしてみたまえ、私はこっちをさがしてみよう」
塩田大尉と一彦とは、左右にわかれて、室内をさがしはじめました。
一彦は、腰
前へ
次へ
全352ページ中213ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング