けてみましょうか」
「うん、機関銃の弾丸はうまくとどくまいよ、磁力砲が弾丸をはじきかえすだろうから」
「しかし、怪塔王が磁力砲をひねくりまわしているのを、こっちはじっと手をこまぬいてみているのはたまりませんね」
「そうではない。おれは、さっきから、本隊へしきりに通信しているんだ。怪塔王がいま磁力砲をあやつっているのが見えますといってやったら、司令はよろこばれて、もっとよく観て、くわしく知らせろといわれるのだ。当分じっとしていて、怪塔王のすることをみていることにしよう」
「ああそうですか、本隊では、磁力砲のはなしをよろこんでいますか。だが、じっとしているのはつらい。もっと手が長かったら、怪塔王のあのにくい顔を下からがぁんとつきあげてやりたいがなあ」
 青江三空曹は、磁力砲に錨が焼かれるのを、じっと見ているのを、たいへんつらがっています。
「おや上官、麻綱がぷすぷすくすぶりだしましたぞ」
「なんだ、麻綱がとうとう燃えだしたか」
 怪塔ロケットの金属壁が、とろとろとけているくらいですから、そのあたりの温度はたいへんあつくなって、やがて麻綱がぷすぷすとくすぶりだしたのです。これはいけないとみま
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