にうす紫の怪力線をうちだしています。
「うん、あれはね、怪塔王のやつ、こっちが麻綱にひっかけておいた錨をねらっているのだよ。つまりあの錨をとかせば、麻綱がほどけると思ってそれでやっているのさ」
「ああ錨をとかすつもりなのですか。錨よりも、麻綱を切ればいいのに。怪塔王も、考えが足りませんね。あっ、はっ、はっ」
と、青江三空曹が笑いました。しかし、それは彼の思いちがいでした。
「そうじゃないよ。青江、磁力砲は金属をとかす力はあるが、金属でないものにはわりあい力が及ばないのだ。だから、あのうす紫の光線は、鉄板をとかしても麻綱をとかすことは出来ないのだ。怪塔王が麻綱をねらわないで錨をねらっているわけが、これでよくわかるだろう」
青江三空曹は、「ははん、そんなものか」と感心したりびっくりしたり。
6
怪塔王は磁力砲をさかんにふりまわしています。
怪塔ロケットのお尻がめらめらととけていきますが、かんじんの錨はなかなかとけません。
「やあ、怪塔王のやつ、手がふるえていて、うまく錨にあたらないのだ」
と、小浜兵曹長が、おもしろそうに笑いました。
「どうです上官、機関銃をあびせか
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