》がぱっとあがりました。
「おおあれが磁力砲なんだろう。おれははじめて見たぞ」
と、小浜兵曹長は望遠鏡から目をはなそうともしません。
おそるべき磁力砲の力!
それは、いまうす紫の光線を吐きながら、金属をめらめらと熔《と》かしていきます。
5
怪塔王が、いよいよ磁力砲を使いだしたのです。空中をとんでいく怪塔ロケットの窓から半身をのりだして、しきりに妙な機械を下へ向けています。
怪塔のお尻の方が、赤黄いろい焔をあげて、めらめらととけかかります。
小浜兵曹長と青江三空曹とは、このありさまを、またたきもせずじっとみつめています。
「おおあれだ。たしかにあの武器だ。金属にかけると、めらめらと焔をあげてとけてしまうというおそるべき武器だ。あれが怪塔王が一番大事にしている武器なんだ。あっ、あのとおり、怪塔ロケットの壁がとろとろとけていく。おい青江、あれをみろ」
「上官、私ははじめてみました。あれが噂《うわさ》にたかい磁力砲なのですか。しかし怪塔王は、自分の乗っているロケットの壁をとかして、一体なにをしようというのでしょう」
まったく変なことをやる怪塔王です。磁力砲はしきり
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