綱とが、はげしくつきあたった。火花がはっきりみえたと思った。あっと思った瞬間、錨はぶうんとはねとばされました。
「ちぇーっ」
6
空中の曲技!
錨のさきに、こっちの綱がうまくかかったと思った刹那《せつな》に、綱は錨をぽーんとはじいてしまいました。
「しまった」
と、さけんだのは操縦の青江三空曹です。
「うむ、ざんねん」
と、呻いたのは同乗の小浜兵曹長です。
空中の曲技が、おしいところで失敗してしまいました。
「上官、やりなおしをいたします」
「うむ、おちついてやれ」
このとき弾《はじ》かれた錨は、せっかく空中につくった美しい輪をこわしてしまいました。
青江三空曹は、怪塔ロケットをおいながら、ふたたび綱を怪塔の胴のまわりに、ぐるぐると輪状につくりなおさねばなりませんでした。
小浜兵曹長は、ただ呻るばかりです。
そのうちに、ふたたび麻綱は錨をすなおにひきもどし、美しい輪が空中にえがかれました。
いくたびか、この綱の下をぬけ出そうとして、ついにぬけだすことができなかった怪塔ロケット!
ここぞと、青江三空曹は機体をひねって、こっちの綱を向こうの錨のそばにちか
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