たちまち聞えるはげしい機関銃のひびき。そして間近にちかづくエンジンの爆音!
飛行機だ!
わが監視隊に属する偵察機だ!
なんという大胆な行動だろう。このふかい霧のなかをついて、どんどん怪塔の方へ近づいて来る。
「ややっ、また出たな。なんといううるさい飛行機だろう」
怪塔王は、にがにがしいといった顔をしました。
「正面から来るやつなら、幾台でも落してやるんだが、癪《しゃく》にさわることに、このごろ敵の飛行機のやつは、こっちの舵器のあたりがよわいことを知っているとみえ、そこのところばかり攻めて来るので、あぶなくてしようがない」
そういって怪塔王は、あらあらしく舌打をしました。
追跡急!
1
海底から浮かびあがって、爆発する心配はなくなった怪塔ロケットでありましたが、さて空中にとびあがってみますと、こんどは深い霧にまきこまれ、さらに待ちかまえていた監視飛行隊にみつけられ、ひどく急な追跡をうけたのであります。
「ちくしょう、ちくしょう!」
と、怪塔王は配電盤をのぞきながら、たいへん怒っています。
「あっ、あぶない。また飛行機が……」
配電盤には、四角に
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