仲間のようにおもわれます。ところが、あの邸内の秘密室に、博士の血ぞめのズボンが発見されました。博士の身の上にまちがいがあったように思われます。ちょっと見ると、怪塔王が邸《やしき》へしのび入って博士を殺したように考られます。しかしこれから怪塔王が大活動をしようというとき、大事な自分の仲間を殺すなんてことは変だとおもいます。僕は――僕は、こうおもいます。怪塔王と大利根博士とは、別々の人ではなく、同じ人だとおもいます」
「なに、怪塔王と大利根博士とは、同じ人だというのか。ふうむ、それはおもいきった考じゃ」
と、司令官はおどろかれました。
「もっとくわしくいいますと、怪塔王というのは、実は大利根博士の変装であるとおもいます」
「えっ、大利根博士が怪塔王だと――」
2
「大利根博士が怪塔王だというのか」
なんという大胆な考でしょう。
一彦少年のこの大胆な言葉に、司令官をはじめ幕僚たちは、しばらくはたがいに顔を見あわせるだけで、言葉をつぐ者もありませんでした。
そのうちに、やっと口を開いたのは塩田大尉でありました。
「一彦君。なにがなんでも、それはあまりに大胆すぎる結論だぞ。あの尊敬すべき国宝的学者が、まさか大国賊になろうとは思われない」
「でも、大利根博士邸で発見されたいろいろな怪しいことがありますねえ。あの怪しいことは、どう解いたらいいでしょうか。今もし大利根博士が怪塔王に変装しているのだと、かりに考えてみると、この怪しい節々は、うまく解けるではありませんか。博士邸と怪塔が、まったく同じような仕掛になっていること、同じ鍵であくことなど、みな合点《がてん》がいくではありませんか。どう考えても、怪塔王というのは大利根博士が化けているのだとおもいます」
「一彦君のいうところは、もっともなところがある。しかし私には、あの大利根博士が、そんな見下げた国賊になったとは、どうしても考えられないのだ」
塩田大尉は、まだどうしても、一彦のいうことを全部信ずる気にはなれませんでした。
ちょうどそのとき、本隊から池上司令官のところへ、怪塔ロケットを追跡中行方不明になった小浜兵曹長からの無電がはいって来たという喜ばしい報告がありました。
「おお、小浜兵曹長からの無電がはいったそうだ」
「えっ、小浜は生きていましたか」
と、おどりあがったのは、塩田大尉です。
「うむ、生き
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