た。爪さきで、のび上ってみても、目の高さが、窓にとどかなかった。そこで千二は、そこにあった木箱をつんで、その上にのって、はじめて窓に目をあてることが出来た。
「あっ、ほんとうだ。あっ、火星兵だ。火星兵が二人、博士と話をしている」
 千二は、おどろいて、口の中で叫んだ。
 博士のそばに立っている二人の火星兵は、例のとおり、大きいあたまを、ふとい胴の上にのせていた。つまり、その胴は、地球の気圧にたえるように、つくられてあったのだ。火星兵は、しきりに、例の細い手足を、いそがしく、うごかしていた。
 なにを話しているのか、さっぱりきこえない。しかし博士は、二人の火星兵を、たいへん、ていねいにとりあつかっているようすだ。
 蟻田博士は、二人の火星兵と向きあって、しきりに話をつづけている。
(博士は、火星兵団と、ひそかに手をにぎり合っているのだ)
 と、新田先生は、そう思いこんでいた。だから、寝ていた千二少年を、ゆりおこして、博士のこのけしからぬ有様を見せ、さいごのかくごを、きめるようにすすめたのである。
 千二も、まさかと思ったが、窓の中をのぞいて見ておどろいた。
「ほんとですね。あれは、たしかに、火星兵です」
「君にも、そう見えるだろう。さあ、これから、われわれは、どうしてあの火星兵をやっつけるかという問題だが……」
「先生、ガス砲弾を、あの火星兵に、ぶっつけてやればいいではありませんか。手榴弾《てりゅうだん》をなげつけるような工合にねえ」
「さあ、そいつは、どうかな。手榴弾をなげつけるようにはいくまい。なにしろ、ガス砲というやつは、外を飛んでいるやつをうつには都合がいいが、こうして、敵が艇内にいるのでは、ガス砲の向けようがない。どうも工合がわるいね」
 先生と千二が、顔をよせて、そんなことを言っているとき、いきなり、扉があいて、蟻田博士が顔を出した。
「お前たち、そこでなにをしているのか。一体、どうしたわけじゃ」
 と、博士は聞いた。
 先生と千二とは、困ってしまった。
 なにしろ、だしぬけに扉があいたものだから……。
 先生は、もう仕方がないと、かくごして、
「博士。私たちが、ここでなにをしていたかというよりも、博士、あなたこそ、その部屋で、なにをしておられたのですか。あそこにいる二人の火星兵は、一体どうして、ここへはいって来たのですか」
 それを聞くと、博士は、
「な
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