りも小さいということだ。なぜなら、前にわかったようにJは5か9かであるがその下のホに9という数字が出ているから、ここへ9が出るためには、どうしても上のDの方が下のJより小さくなくては、そういうことにならぬ。
 するとDは、一桁上のCから1を下げてもらってJを引くことになる。
 すると今度はCが零であり得ないことになる。もしCが零なら、Dへ1を送って9が残るが、その下のIは9であるから、9−9=0 となってKが零にならねばならぬ。しかるにKは零ではないから枠が書いてある。Cは零であり得ないことがこれで分る。
 そうなると B=6 と確定する。なぜならば、Bの下のHは5で、更にその下には数字がない。而《しか》もCは零でなく、たとえ9であってもDへ1を取られて8を残すから、Iすなわち9が引けるためにはBは6の外に取るべき数字がないのである。
 またもうすこし深くDを研究すると、除数が 744 のときには D=4、また 749 のときには D=8 となる。
 もっともEが2より小さい1か零であるともう一つ上の数字になるが、それはまず少い場合といわなければならない――。
 そのほかのことは、まだ
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