暗号数字
海野十三
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【テキスト中に現れる記号について】
《》:ルビ
(例)帆村荘六《ほむらそうろく》の活躍
|:ルビの付く文字列の始まりを特定する記号
(例)青年探偵|帆村荘六《ほむらそうろく》の活躍
[#]:入力者注 主に外字の説明や、傍点の位置の指定
(数字は、JIS X 0213の面区点番号、または底本のページと行数)
(例)※[#丸1、1−13−1]
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帆村探偵現る
ちかごろ例の青年探偵|帆村荘六《ほむらそうろく》の活躍をあまり耳にしないので、先生一体どうしたのかと不審に思っていたところ、某方面からの依頼で、面倒な事件に忙しい身の上だったと知れた。最近にいたって、彼はずっと自分の事務所にいるようである。某方面の仕事も一段落ついたので、それで休養かたがた当分某方面の仕事を休ませてもらうことに話がついたといっていた。
僕は、実はきのう、久しぶりで或るところで帆村荘六に会った。
彼は例の長身を地味な背広に包んで、なんだか急に年齢《とし》がふけたように見えた。顔色もたいへん黒く焦げて、例の胃弱らしい青さがどこかへ行ってしまった。色眼鏡を捨てて縁
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