サマジニクギジアマトンツマイセリンコゴラミウイヲダイハモラチチノトレマカテギヲチマメチイモシウトトウミケシテモアエゲイコリマヨトスカイルウヨレオインンウハノナオナスヲトレツコタデレスハ」
解読できるか
明らかに、これは暗号だ。
暗号である以上、解けるはずだ。
「よろしい。解いてやるぞ」
袋探偵は自分の机の上に、例の片仮名ばかりの一文をのせて、はげしい決意を示した。
「どこから手をつけたらいいか……」
二度読みかえし、三度くりかえし、四度五度と声をだして読んだ。
読みかえしているうちに、何となく気のついたことがある。
「始めの方は何だか意味のある言葉が続いているが、途中からちんぷんかんぷんに変ってしまう」
それからもう一つ、感想を持った。
「前半は、いやにぴんぴん響くのに、後半になるとそれがなくなっている」
それ位にして、あとは正攻法に移る。
まず字数を算《かぞ》えてみる。
「ほう、二百字ある。ちょうど二百字だ」
きちんと二百字だということは、偶然であるとは思われない。何か作為が秘められているのだ。
次に、この二百字を分類して見る。どの字が最も多いか、多
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