の服装だ。その異様な風俗がかえってなまめかしくもある。
「へえ、あれが女の子ですかい。わたしは男の子かとばかり思った。」と平助が笑う。
「でしょう。何かの願掛《がんが》けで、親たちがわざとあんな男の子の服装《なり》をさせてあるんだそうです。」
 そう答えながら、半蔵の目はなおも歩いて行く小娘たちの後ろ姿を追った。連れだって肩を並べて行く一人の方の女の子は、髪をお煙草盆《たばこぼん》というやつにして、渦巻《うずま》きの浴衣に紅《あか》い鹿《か》の子《こ》の帯を幅狭くしめたのも、親の好みをあらわしている。巾着《きんちゃく》もかわいらしい。
「都に育つ子供は違いますね。」
 それを半蔵が言って、平助と一緒に見送った。
 十一屋の隠居は店先にいた。格子戸《こうしど》のなかで、旅籠屋《はたごや》らしい掛け行燈《あんどん》を張り替えていた。頼む用事があって来た半蔵を見ると、それだけでは済まさせない。毎年五月二十八日には浅草川《あさくさがわ》の川開きの例だが、その年の花火には日ごろ出入りする屋敷方の御隠居をも若様をも迎えることができなかったと言って見せるのはこの隠居だ。遠くは水神《すいじん》、近くは
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