曾《きそ》へ歸《かへ》つて見《み》ますと、その度《たび》にあの山《やま》の中《なか》も變《かは》つて居《ゐ》ました。しかし父《とう》さんの子供《こども》の時分《じぶん》に飮《の》んだふるさとのお乳《ちゝ》の味《あぢ》は父《とう》さんの中《なか》に變《かは》らずにありますよ。
太郎《たらう》よ、次郎《じらう》よ、お前達《まへたち》も大《おほ》きくなつたら父《とう》さんの田舍《ゐなか》を訪《たづ》ねて見《み》て下《くだ》さい。
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ふるさとの後《のち》に
この本《ほん》は前《まへ》に出《だ》した『幼《をさな》きものに』と姉妹《しまい》のやうにして出《だ》します。あの佛蘭西《ふらんす》土産《みやげ》には、父《とう》さんのお話《はなし》ばかりでなく、佛蘭西《ふらんす》の方《ほう》で聞《き》いて來《き》たいろ/\なお話《はなし》も入《い》れて置《お》きましたが、この『ふるさと』には父《とう》さんのお話《はなし》ばかりを集《あつ》めました。この本《ほん》が出來《でき》ましたら、木曾《きそ》の伯父《をぢ》さんの家《うち》に勉強《べんきやう》して居《ゐ》る三|郎《らう》のと
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