供《こども》らしい帶地《おびぢ》とを根氣《こんき》に織《お》つて呉《く》れました。
『トン/\ハタリ、トンハタリ。』
その祖母《おばあ》さんのおせんべつが織《お》れる時分《じぶん》には、父《とう》さんが生《うま》れて初《はじ》めての旅《たび》に出《で》る時《とき》も近《ちか》くなつて來《き》ました。
祖父《おぢい》さんは、父《とう》さんに書《か》いた物《もの》を呉《く》れました。好《す》きな燒米《やきごめ》でも食《た》べながら田舍《ゐなか》[#ルビの「ゐなか」は底本では「ゐか」]で本《ほん》を讀《よ》まうといふ祖父《おぢい》さんのことですから、父《とう》さんが東京《とうきやう》へ行《い》つてから時々《とき/″\》出《だ》して見《み》るやうにと言《い》ひまして、少年《せうねん》のためになるやうな教訓《をしへ》を七|枚《まい》ばかりの短冊《たんざく》に書《か》いて呉《く》れました。[#底本では「。」が脱字]それを紙《かみ》に包《つゝ》みまして、紙《かみ》の上《うへ》にも父《とう》さんを送《おく》る言葉《ことば》を書《か》いて呉《く》れました。
『これは大事《だいじ》にして置《お》くがいゝ。
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