ち》動《うご》いて居《ゐ》ますね。』
と石《いし》が言《い》ひましたら、
『さういふお前《まへ》さんは又《また》、毎日《まいにち》座《すわ》つたきりですね。』
と水車《すゐしや》が答《こた》へました。この水車《すゐしや》は物《もの》を言《い》ふにも、ぢつとして居《ゐ》ないで、廻《まは》りながら返事《へんじ》をして居《ゐ》ました。
風《かぜ》や雪《ゆき》で水車小屋《すゐしやごや》の埋《う》まつてしまひさうな日《ひ》が來《き》ました。石《いし》は毎日《まいにち》座《すわ》つて居《ゐ》るどころか、どうかすると風《かぜ》に吹《ふ》き飛《と》ばされて、板屋根《いたやね》の上《うへ》から轉《ころ》がり落《お》ちさうに成《な》りました。水車《すゐしや》は毎日《まいにち》動《うご》いて居《ゐ》るどころか、吹《ふ》きつける雪《ゆき》に埋《うづ》められまして、まるで車《くるま》の廻《まは》らなくなつてしまつたことも有《あ》りました。
この恐《おそ》ろしい目《め》に逢《あ》つた後《あと》で、屋根《やね》の石《いし》と水車《すゐしや》とが復《ま》た顏《かほ》を合《あは》せました。石《いし》はもう水車《すゐしや
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