《さ》し、飛《と》んで來《く》る蜂《はち》の眼《め》につきさうな塲處《ばしよ》に立てゝ、別《べつ》に餌《え》にする小《ちひ》さな肉《にく》には紙《かみ》の片《きれ》をしばりつけて出《だ》して置《お》きました。丁度《ちやうど》釣《つり》をするものが魚《さかな》を待《ま》つて居《ゐ》るやうに、友伯父《ともをぢ》さんは蜂《はち》の來《く》るのを待《ま》つて居《ゐ》ました。蛙《かへる》の肉《にく》を食《た》べに來《き》た蜂《はち》は餌《え》をくはへて巣《す》の方《はう》へ飛《と》んで行《い》きますが、その小《ちひ》さな蛙《かへる》の肉《にく》についた紙《かみ》の片《きれ》で巣《す》の行衛《ゆくゑ》を見定《みさだ》めるのです。斯《か》うして友伯父《ともをぢ》さんは近所《きんじよ》の子供達《こどもたち》と一|緒《しよ》に、ある地蜂《ぢばち》の巣《す》を見《み》つけたことが有《あ》りました。地蜂《ぢばち》の巣《す》を取《と》りに行《ゆ》くものは、巣《す》の出入口《でいりぐち》へ火藥《くわやく》を打《う》ち込《こ》んで、澤山《たくさん》な親蜂《おやばち》が眼《め》を廻《まは》して居《ゐ》る間《ま》に獲
前へ
次へ
全171ページ中118ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
島崎 藤村 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング