がすぐ乾いた。彼は二度も水を飲むために台所へ立った。
彼は出直してくることにして外へ出た。
――顔色が悪いな。大切なときだから用心してくれ。
仲間が出しなにそう云った。
お君も一緒だった。彼は全く何時もの彼らしくなく何も云わずに、そのまゝ歩いて行った。
――鈴木さんて変な人。
お君が何か考えていたらしく、フトそう云った。それに何時迄も、黙って歩いているのに堪えられないという風だった。
――あの人変なことを云うのよ。……お前は河田にも……キッスをさせたんだから、俺にだっていゝだろうッて! そして酒に酔払って、眼をすえてるの。それから、とてもあの人嫌になった。何か誤解してるらしいの。私に誤解され易いところがあるッて云うけれどもね。……私ねえ、この仕事をするようになってから、もとのような無駄《むだ》なこと、キッパリやめたのよ。第一そんな気がなくなったの、不思議よ。それに芳ちゃんの想いこがれている相手というのが、河田さんなんですもの。あの人まだ河田さんに云ってないらしいけど……。
彼はハッ! とした。自分でもおかしい程、ドギマギした。だが、本当だろうか? そう云えば、河田が、自
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