あによめ》だとすぐ悟《さと》つた。嫂《あによめ》は斯《か》う云ふ旧式な趣味があつて、それが時々《とき/″\》思《おも》はぬ方角へ出《で》てくる。代助は鋏《はさみ》の先《さき》で観世撚《かんじんより》の結目《むすびめ》を突《つ》つつきながら、面倒な手数《てかず》だと思つた。
けれども中《なか》にあつた手紙《てがみ》は、状箱とは正反対に、簡単な言文一致で用を済《すま》してゐた。此間《このあひだ》わざ/\来《き》て呉《く》れた時は、御依頼《おたのみ》通り取り計《はから》ひかねて、御気の毒をした。後《あと》から考へて見ると、其時《そのとき》色々無遠慮な失礼を云つた事が気にかゝる。どうか悪《わる》く取《と》つて下《くだ》さるな。其代り御金《おかね》を上《あ》げる。尤《もつと》もみんなと云ふ訳《わけ》には行かない。二百円丈都合して上《あ》げる。から夫《それ》をすぐ御友達《おともだち》の所へ届けて御上《おあ》げなさい。是は兄《にい》さんには内所《ないしよ》だから其積《そのつもり》でゐなくつては不可《いけ》ない。奥さんの事も宿題にするといふ約束だから、よく考へて返事をなさい。
手紙《てがみ》の中《
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