潟へ。

 六月四日[#「六月四日」に二重傍線] 五日[#「五日」に二重傍線] 六日[#「六日」に二重傍線] 七日[#「七日」に二重傍線]

新潟滞在。
砂無路居。

 六月八日[#「六月八日」に二重傍線]

おわかれ。
村上東町の詢二居へ。

 六月九日

詢二居飲会。

 六月十日

瀬波温泉にて。

 六月十一日 十二日

ぼう/\ばく/\。

 六月十三日

鶴岡へ、秋兎死居。

 六月十四日

秋君といつしよに湯田川温泉へ。

 六月十五日

散歩。

 六月十六日[#「六月十六日」に二重傍線]――廿二日[#「廿二日」に二重傍線]

酒、女、むちやくちやだつた。
秋君よ、驚いてはいけない、すまなかつた、かういふ人間として、許してくれたまへ。
湯田川温泉行。

 六月廿三日 曇。

梅雨らしく降る。
私は遂に自己を失つた、さうらうとしてどこへ行く。――
抱壺君にだけは是非逢ひたい、幸にして澄太君の温情が仙台までの切符を買つてくれた、十時半の汽車に乗る。
青い山、青い野、私は慰まない、あゝこの憂欝、この苦脳[#「脳」に「マヽ」の注記]、――くづれゆく身心。
六時すぎて仙台着、抱壺
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