げ]
一、社会的自覚 人間として
一、国民的自覚 日本人として
一、個人的自覚 俳人山頭火として
自然と不自然[#「自然と不自然」に傍点]
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自然らしい不自然
不自然らしい自然
私の場合
[#ここで字下げ終わり]
十一月廿四日[#「十一月廿四日」に二重傍線] 曇。
寝苦しかつた夜が明けて陰欝な日が来た。
身心整理[#「身心整理」に傍点]。――
みそさゞいが寒さうに啼く、その声は私の声ではあるまいか、私の句はその声のやうなものだらう。
裏山逍遙、あゝ山は美しいと讃嘆しないではゐられなかつた、山はほんたうに美しく装ひしてゐる。
此頃は毎朝、有明の月がさやかである、その月を仰いで、私は昨夜見た夢を恥づかしく思つた。
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自問自答(二)
――(生死について)――
『生死を超越したる生死』
[#ここで字下げ終わり]
十一月廿五日[#「十一月廿五日」に二重傍線] 晴。
冬らしい冷たさ、朝寒夜寒であるが。
午前中はうらゝかだつたが、午後はうそ寒かつた。
――ほろびゆくものゝうつくしさ[#「ほろびゆくものゝうつくしさ」に傍
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