ないではゐられない。
昨日も今日も樹明君の友情に感泣する、それはありがたいともありがたい手紙であつた。
酒を飲まないでよく睡ることが出来た。
九月十六日[#「九月十六日」に二重傍線] 晴。
雑務、主人のワカラナサ加減にウンザリする。
夕方たうとうカンシヤクバクハツ、サヨナラをする、サツパリした。
あるだけ飲む、酔ひつぶれてしまつた、善哉々々。
九月十七日[#「九月十七日」に二重傍線] 晴。
地橙孫君徃訪、不在、ふと思ひついて、女学校に支草を訪ふ、句集を数冊売つて貰ふ。
関日社のH君を訪ねる、おでんやでしばらく話す。
夜は支草居徃訪。
H屋といふ宿は泊れるだけだが、安くて清潔で、遠慮がなくてよろしい。
九月十八日[#「九月十八日」に二重傍線] 曇。
門司に渡つて、岔水君徃訪、さらに黎君徃訪。
九月十九日[#「九月十九日」に二重傍線] 晴。
電車で黎々火居へ、いつしよに塩風呂にはいつてから別れる、一時の汽車で小郡へ、やれ/\やれ/\。
九月廿日[#「九月廿日」に二重傍線]――十月八日[#「十月八日」に二重傍線]
晴れたり曇つたり、澄んだり濁つたり。――
十
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