、身心が蕩けるやうに快い。
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哲学から句は生れないけれど、句には哲学があつてもかまはない。
私は私の私であれ[#「私は私の私であれ」に傍点]!
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五月三十一日[#「五月三十一日」に二重傍線] 曇。
午前帰庵。
留守に、樹明君が酔つぱらつて来たらしい。
アルコールを止揚せよ、先づ焼酎を止めろ、酒は日本酒に限る[#「酒は日本酒に限る」に傍点]、燗してちびり/\飲むべし、時としてぐい/\ビールを呷るもよからう。
水がうまい、水を飲んで胃腸を洗ふ、いや身心を洗ふ。
六月一日[#「六月一日」に二重傍線] 晴。
更新第一歩[#「更新第一歩」に傍点]。
草のめざましさ、小鳥のほがらかさ。
Kからの酒を頂戴する。
今日は今日のお天気、今日は今日の事をなせ。
死線を越えて無我境を行く[#「死線を越えて無我境を行く」に傍点]。
身辺整理、発熱の気味で。――
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芸術的自信[#「芸術的自信」に傍点]はなかるべからず、断じて自惚[#「自惚」に傍点]はあるべからず。
自己矛盾――自己嫌忌――自己破壊――
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