みすぎて困る、だいたい根性が卑しいからでもあるが、放浪がさうさせたのでもある。
愉快な一夜だつた、ほろ酔人生の一場面だつた。
樹明君は早くから鼾をかいてゐる、私はおそくまで睡れなかつた、私には邪気が多いらしい。
四月廿六日[#「四月廿六日」に二重傍線] 晴。
早く起きて、そのまゝ戻る。
藪風がさわがしく、そゞろ肌寒い。
身心安静、珍重々々。
斎藤さんからなつかしいたよりがあつた、野蕗君からも近々訪問するといふうれしいたより。
午後は散歩、仁保津方面を歩きまはつた、ちようど氏神様の御年祭で、河原にテントを張り余興などいろ/\あるま[#「ま」に「マヽ」の注記]しい、男も女もおぢいさんもおばあさんも子も孫も、どつさり御馳走を携へて集つてくる、村のピクニツク[#「村のピクニツク」に傍点]、うらやましかつた。
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自己闘争記[#「自己闘争記」に白三角傍点]
酔ひざめの記[#「酔ひざめの記」に白三角傍点]
[#ここで字下げ終わり]
四月廿七日[#「四月廿七日」に二重傍線] 晴。
句稿整理、完成、ほつとする。
揮毫、いつものやうに、悪筆の乱筆[#「悪筆の乱筆」に傍点]
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