く、歩く、歩く。

 三月廿二日[#「三月廿二日」に二重傍線] 晴。

元寛君を訪ね、同道して蓼平君を訪ふ。
酒と女と涙とがあつた! ――(前の頁へ)――

 三月廿三日[#「三月廿三日」に二重傍線]

酔中晴雲なし!
義庵老師を慰める、奥さんが亡くなられて(よい奥さんとは考へなかつたが)めつきり弱つてゐられる。
午後の汽車で帰途に就く。
途中博多下車、諸芸大会観覧。
駅で夜明かし、宿料がないので。

 三月廿四日[#「三月廿四日」に二重傍線] 晴。

小郡を乗り越してSを驚かす。
肉縁のうれしさいやしさ。
ほんに酔うて、ぐつすりと寝た。

 三月廿五日[#「三月廿五日」に二重傍線] 曇。

風が吹く、さびしくせつなく。
やうやくにして帰庵、ほつとする。
樹明君徃訪。
ほろ/\ぼろ/\。――

 三月廿六日[#「三月廿六日」に二重傍線]――卅一日[#「卅一日」に二重傍線]

こんとんとして。――

 四月一日[#「四月一日」に二重傍線] 晴――曇。

徹夜不眠、しゆくぜんとして寝床から起き上つた、あゝ、どんなに思ひ悩んだことか。
反省自覚。――
節度ある生活[#「節度ある生活」に傍点]
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